左利きにとって刃物選びは要注意
みなさんこんにちは。
みなさんは右利きですか、それとも左利きですか。
ほとんどの人は右利きだと思いますが、私は根っからの左利きです。
字を書くのと箸を持つのは親に直されたようで、右手で持ちます。
あと、なぜかわかりませんが歯ブラシも右ですね。
あとはほとんどすべて左手でやります。腕の太さからして、左のほうが少し太いんですよね。
客観的に考えて左利きで有利な点はあまり思いつきませんが、不便なことはいろいろあって、刃物選びもその一つと言えるでしょう。
刃の形状に注意!
ナイフなどの刃物には「片刃」と「両刃」というのがあるのをご存知でしょうか。
片刃というのは、刃の付き方として表裏の片方にしかついていないもので、両刃は表裏の両面に刃がついているものです。
わかりやすく言うと、断面で見た時の形として、両刃が二等辺三角形で、片刃が直角三角形です。
通常のナイフなどはほとんど両刃で、片刃はカッターとか切り出しナイフとかが大体そうです。和包丁にも片刃があるらしいですね。
それで特徴としては、片刃はとにかく切れ味重視です。両刃より刃が鋭角になるのでものすごく切れます。
それに砥石で研ぐのも、片刃のほうが研ぎやすいですね。片面だけ研げばいいので。
一方両刃は片刃よりも丈夫ですし、偏りが無いので刃を真っ直ぐに入れることができます。
日本刀なども両刃ですね。日本刀がもし片刃だったら、バランスが崩れて振ったときに刃すじが通らないとおもいます。
片刃の刃物は右利き用
それで、片刃の刃物で最も困るのが、右利き用に作られているということです。
たまに左利き用の切り出しナイフとか、カッターとか見たことがありますが、ほとんどは右利きを想定して作られています。
なので、片刃の切り出しナイフなどを左手でもって使おうとしても、まず使えません。鉛筆すらまともに削れないでしょう。
つまり、左利きには最初から片刃の刃物という選択肢は無いんですね。
ナイフにしても、包丁にしても、かならず両刃を選ぶ必要があるんです。
鞘(シース)に注意!
次に気をつけなければならないのは、鞘、つまりナイフで言うとシースです。
シースナイフには通常、専用のシースがついています。ある程度高いシースナイフには本革のかっこいいシースがついていますね。
ただ非常に残念なことに、大体の場合これらのシースも右利き用なのです。つまり、右腰にぶら下げて、右手で引き抜くことを前提として作られている。
ところが左利きの場合、シースを提げるのは左腰になります。そして左腰に下げた場合、ナイフの向きが逆になるんです。刃が前方を向く感じになります。
そうすると、左手でナイフを引き抜いてもすぐに使えないので、一旦くるっとひっくり返してから使うことになります。その間約一秒。
たったの一秒とはいえ、ナイフを抜いてから片手でひっくり返すのって、めんどくさいです。ときどき手が滑って落ちそうになることも。
極端な話、ブッシュクラフトではその一瞬の違いが、命取りになる危険性があります。
その一瞬が命取り
ブッシュクラフトの最中って、いつ藪からイノシシが飛び出してくるかわからないし、焚き火の火がいつ消えてしまうかもわからない、また食事ができたと思っても箸すら持ってないですよね。
イノシシが襲ってきたらさっとナイフを抜いて身構える。火が消えそうになったらパキッとナイフで薪を割ってすぐにくべる。食事ができたらさめないうちに木の枝でささっと箸をつくる。
それがシースが右利き用だという理由で、すぐに対応できないわけです。まさに致命的だといえるでしょう。
ただですね。左利き用の片刃の刃物以上に、左利き用のシースって無いんですよ。もう絶望的なくらい。
どんなにかっこよくて使いやすいシースでも、左腰にぶら下げた瞬間にダサい感じになってしまいます。
つまり刃物のシースと左利きって、最悪なくらい相性が良くないのです。
じゃあ、どうするか。
ブッシュクラフターならつくるべし
一番簡単なのは、すべてを受け入れるということ。自分は左利きだから使いにくくてもしようがないんだ。見た目が変でもいいんだ、という諦めの気持ち。
実際、シースナイフに関しては、私も今はそうしています。
もう一つはかなり選択肢が限られますが、左右兼用のシースがついている刃物を買うこと。シースナイフでは正直少ないですが、ナタの場合は結構あります。
そして三つ目の選択肢は、シースを自分でつくることです。左利き用のシースがないなら、自分で作ってしまえばいい。
私も今度、実際に革で左利き用のシースを作ってみようと思います!
これぞまさにブッシュクラフト!
いや、レザークラフトだな。。